現象の奥へ

Entries from 2022-03-01 to 1 month

妹、小林貴子の作品展「風の音」のご案内

妹、小林貴子の作品展「風の音」のご案内。 2022年4月1日から15日まで(火曜定休、4/4休み) 愛知県豊橋市の「喫茶フォルム」(豊橋駅から徒歩4分)にて。 この喫茶店は、店の壁全面が打ちっぱなしのコンクリートで、オーナーはもともと画廊を作…

『現代詩手帖2021年五月号』Amazonレビュー9回削除記念(笑)

『現代詩手帖2021年五月号』Amazonレビュー9回削除記念(笑) また削除要請→削除→投稿しなおし→復活(笑)今回で、9回目の削除である。やればやるほど、以下の「資料」が積み重なっていく。その病的なしつこさに、よほど当レビューの内容を知られては困ると…

『パンとサーカス』(島田雅彦著、2022/3/24、講談社刊)──阿部和重の『オーガ(ニ)ズム』をおすすめします(★)

『パンとサーカス』(島田雅彦著、2022/3/24、講談社刊)──阿部和重の『オーガ(ニ)ズム』をおすすめします(★) プロの作家は、たいていの場合、新人賞を通過し、ここで、筆力というものが問われる。しかし、この島田氏の場合、コネで文芸誌に載り、それが…

【詩】「シベリアと犬笛」

「シベリアと犬笛」 シベリアに行ったことはありますか? まあ、ないでせう。 私も行ったことはありませんが、中国映画で、「体験」しました。 いわゆる「放下」された人間が住む場所もシベリアでした。 酷寒の地なので、雪原を想像していたのですが、雪はあ…

けふの格言(Today's aphorism)

けふの格言(Today's aphorism) Old soldiers never die ; they only fade away. (老兵は死なず、ただ消えゆくのみ)

【詩】「アサノ殿の47人、その1」

「アサノ殿の47人、その1」 大石内蔵助良雄。 家老。 千五百石。 戒名、忠誠院刃空浄剣居士、行年四五歳。 あの事件が起こらなかったら、名前を残すこともなく、田舎の城の家老で終わった。 しかし、この世には、復讐だけが人生だという、 たったひとつの復…

けふのランチ、パセリのスープ(Today's lunch. Soup with parsley)

けふのランチ。 パセリスープ、プロシュートのサンドイッチ、クロワッサン、ヨーグルト、バナナ、いちご。Today's lunch Soup with parsley, sandwich with prosciutto(tramezzino al prosciutto), croissant, yoghurt), banana, strawberry.

旬のイイダコの夕食(Ocellated octopus boiled with soy sauce)

旬のイイダコの煮付けの夕食。おつけものは、京都のすぐき。高野豆腐のお供のオクラは、沖縄石垣島産。 Iïdako(ocellated octopus) in this season boiled with soy sauce. Pickles called Suguki(turnip from Kyoto, ferment). Okura from Ishigaki islan…

ウクライナのグランマの味、ボルシチを作りました。

ウクライナの平和を願って、ウクライナのおばあちゃんの味、ボルシチを作りました。ビーツは長野県産です。 I made borscht, a grandma's dish of Ukraine wishing Ukrainian peace. Beet is from Nagano, Japan.

【詩】「きみの名前でぼくを呼んで」

「きみの名前でぼくを呼んで」 私は以前、この映画の題名で詩を書き、また同じ題名を使って詩を書こうとしている。 それほどこの言葉は、恋愛を表現して胸を打つ。 映画では、イタリア人の若者(男)とアメリカ人の留学生(男)が、 教授であった若者の父の…

『ガンパウダー・ミルクシェイク』──この映画に比べれば、ウェス・アンダーソンもダサい!(笑)(★★★★★)

『ガンパウダー・ミルクシェイク』(ナヴォット・パプシャド監督、2021年、原題『GUNPOWDER MILKSHAKE』) 「タランティーノ絶賛!」で、とるものもとりあえず観に行ったが、ひゃ〜面白さ満載!女の、女たちのハードボイルドだが、先のハリウッド作の、「3…

【詩】「倭歌(やまとうた)」

「倭歌(やまとうた)」 和歌でなはく、倭歌とするは、和歌は本来、万葉集の「和(こた)へ歌」の意なり。 きみがよその男と寝ていようと、 蛙は水のなかで鳴く。 なんたるちーや、日本では、蛙さえ歌を詠むのだよ。 It is my love that keeps mine eye awak…

【詩】「ねじの回転」

「ねじの回転」 もちろん、ヘンリー・ジェームズのこの題名の小説は読んだ。 こんなタイトルの詩も書いたし、詩集も出した。 そして、いままた懲りもせずに、同じ題名の詩を書こうとしている。 甥や姪の家庭教師として雇われた女が、その別荘だったかの屋敷…

【詩】「もう恋なのか」

「もう恋なのか」 精神分析の本をたくさん読んで偉そうに語っていた某女性詩人のページに、 「でたらめ書かないで」とコメントしたらブロックされた。 「あ、そ」で、痛痒は感じなかったが、ある年年賀状が来た。 なんで?と思ったが、試しに彼女のページに…

【詩】「おお錯誤!」

「おお錯誤!」 文章読本は何人かの文豪によって書かれているが、なかでもりっぱな日本語の谷崎某の『文章読本』は、 同じ題名の本を書きながら、丸谷才一はそのなかで、 「腰をすゑて仔細に読み進むとき、人はこの名著に含まれてゐる錯誤に驚くことにならう…

【詩】「闇の物語」

「闇の物語」 They burn, these flares and my heart, and send off smoke. The smoke from my heart refuses to be dispersed.* 篝火にたちそふ恋(こひ)のけぶりこそ世にはたえせぬほのをなりけれ 闇、匂い、異国のひとの頭脳、 が、混じり合う。 時代、…

【詩】「ボルヘスがジョイスに祈る」

「ボルヘスがジョイスに祈る」 ボルヘスがジェームズ・ジョイスを神のように祈っている詩がある。 ジョイスによって救われたと。 Entre el alba y la noche está la historia universal. moocow(もーもーうし) なんて言葉を小説で使ったのは彼が世界で最初…

「村上春樹のせかい?」

「村上春樹のせかい?」 アメリカ映画を観ていると、アメリカ人がいかに、セックスにこだわっているかがわかる。なにかのトラウマ?と言っていいくらい、問題になってくる。表面だって出ていなくても、セックスの重要さが下地になっていることが当然のように…

【詩】「Petites Madeleines(マドレーヌちゃん)」

「Petites Madeleines(マドレーヌちゃん)」 「もう何年も前のことであったが、コンブレーで、眠るとき、芝居でも物語でもなかったものは、 私にとってはすでに存在しない、 冬のある日、ママは私に、飲む習慣のなかった紅茶をすすめた」 "Du côté de chez …

【詩】「Dr.Strangelove__Or:How I Learned To Stop Worrying And Love The Bomb(ドクター・ストレンジラブ_あるいは、いかにして私は心配するのをやめ、爆弾を愛するようになったか」

「Dr.Strangelove__Or:How I Learned To Stop Worrying And Love The Bomb(ドクター・ストレンジラブ_あるいは、いかにして私は心配するのをやめ、爆弾を愛するようになったか」 キューブリックの最高傑作にして私のバイブルである。 なんど観ても笑ってし…

【詩】「J.L.B. v.s. J.L.G」

「J.L.B v.s. J.L.G」 かたや、暗闇にまぎれ、密かに舟を漕ぎいれ、まだ癩病が流行っていない村に足を踏み入れる。 かたや、遠い過去の未来都市で、古びたSFを物語る。 かたや、火のなかに愛を見、 かたや、夥しいテクストに放尿する。 それでも、ふたりは…

【詩】「恋人」

「恋人」 愛する、ジェイク・ギレンホールが、ちょっとハスキーな声で、 フィッツジェラルドの『華麗なるギャッツビー』を朗読しているオーディオブックを、毎夜聴いている。 いったいどんなハナシなのか?←(笑) わたしはわからないのである。 レオナルド…

細田傳造詩集『まーめんじ』(栗売社、2022年3月刊)──細田傳造「現代詩」の迷路をゆく!

細田傳造詩集『まーめんじ』(栗売社、2022年3月刊)──細田傳造「現代詩」の迷路をゆく! オクタビオ・パスによれば、「作品」とは、われわれの生きる自然に対して、おのれの何かを刻むことである。それが、木なら「彫刻」になるし、直接でないなら、頭に描…

【訳詩】「Giuseppe Ungaretti "Dannazione" (ジュゼッペ・ウンガレッティ『地獄堕ち』)」

「Giuseppe Ungaretti "Dannazione" (ジュゼッペ・ウンガレッティ『地獄堕ち』)」 Chiuso fra cose mortali (Anche il cielo stellato finirà) Perché bramo Dio? *** 「地獄堕ち」 死すべきものの間に閉じ込められた (星空さえ終わるだろう) なぜ…

【詩】「吉田健一の、その作品を愛してなければ翻訳などできない、という言葉を読んで」

「吉田健一の、その作品を愛してなければ翻訳などできない、という言葉を読んで」 たとえばオルセー美術館のような広くてりっぱな芸術空間に、 いかにも高そうな額縁の絵があれば、 絵はたとえ、子どもが描きなぐったような類いでも、 りっぱな傑作に見える…

【詩】「プーチン」

「プーチン」 KGBではトップまで行かなかった、それで印象はよくなった。 エリツィンに忠誠を尽くし、秘密警察FSBの長官になった。 周囲をチェカ、秘密警察関係者で固めた。 一九九九年、チェチェンとの「戦争」。 九月四日、二十二時、チェチェンとの国境近…

【詩】「仮面物語」

「仮面物語」 La poesía es conocimiento, salvación, poder, abandono.* ポエジーは認識、救済、力、放棄。 燃えおちたはずの、ノートルダム寺院で、捜し物をしていた、なにを? 男がやってきて、わたしも捜し物をしていると言った。 すでに燃えている場所…

【詩】「地質学的な隠喩。」

「地質学的な隠喩。」 井筒俊彦は高野山の記念日によばれて、講演をすることになった。 わたくしのような素人が、と、井筒はきりだし、そのうち、 しにふぃあんにおよんだ。 意味を超えたことばが、宇宙を包んでいるんです。 山の葉っぱのひとつひとつが声を…

2月のATOKレポート

そろそろ、表芸(小説)に戻ろうとリハビリ中だが、ATOKのレポート、いかん、こんなペースじゃ。でした〜。

【詩】「Shall I compare thee to a summer's day?」

「Shall I compare thee to a summer's day?」 ゆらぎ、ゆらいで、はかない夏の日、 こぼれ、こぼれて、おさない恋。 ありす、じゅりえっと、ろりーた、そして、 鏡のなかのあなた。 いぎりすのなつはすぐにおわって、 いま、しぇーくすぴあは、三十歳。 少…