現象の奥へ

俳句

「春雨」

【春雨】旅人やかき乱されし春の雨

「春雷」

【春雷】春雷や異国で知つたキスの味

「春の夜」

【春の夜】 ずたずたの心かかえて春の夜

【俳句】「古句をめぐって」

「古句をめぐって」 ひよどりの虻とりに来るさくらかな(細石)花にあそぶ虻な食ひそ友雀(芭蕉)名前なき古句が散りゆく花見かな(山下)

【十句】

【十句】涼風が記憶を運ぶお盆かな二十三世紀にお盆ありやカラス静けさや不安をあおる昼下がり影ゆれて光もゆれる位牌かなその昔鮎といふ魚あり郷愁も風化枯れし昼顔電話すれば友は睡眠薬を処方されてをり真夏ゴキブリのように蝉が死んでをりベランダ耳鳴り…

猫的俳句

にゃにゃんがにゃん@猫の日(2月22日)だと〜。すごい! 9年前のけふ、すでにやっていた。山下マイケル。 「誤字だらけ猫の恋文わたさうか」

【短夜】

【短夜】 短夜や不死なることの退屈さ

【端居】

【端居】 ありふれた記号と旅の端居かな

【夕焼】

【夕焼】 夕焼や無名詩人に返すもの

【滝】

【滝】 西のはて神属性の滝ひとつ

木下闇

劫を経た難題木下闇

けふの一句

さみだれに見えずなりぬる小径かな 蕪村