現象の奥へ

【詩】「巷に雨の降るごとく」

「巷に雨の降るごとく」巷に雨の降るごとくわが心にも涙降る涙さしぐみ帰りきぬモンスリ公園のなかだった鐘は鳴れ……ええと……いずれの御ときだったのかしら?ひろひと、天皇のみよだった。いとやんごとなききわにはあらねどきわめてときめきたもうありけりは…

牡蠣のソテー

けふの晩ご飯。牡蠣のソテーをフルーツサラダ(ミカン、キーウィ)で食べる(有元葉子先生レシピ応用)。それと、ラーメン、どんな取り合わせや?(笑)、オーストラリアのオーガニックワイン、ソーヴィニオン・ブラン(キリッと辛口)。

【詩】「Cry me a river」

「Cry me a river」闇は時間を消す、と言ってKは卓上の電灯を消した。ところで今度の事件はおれはやってきたFBIのニーチャンに聞いた。手紙が盗まれたんだ。またか。ところでラカンはなんで「盗まれた手紙」の講義なんかしたのか?それはKはそう言いかけてコ…

「バカバカ詩。」

【バカバカ詩。】NHKの紫式部を題材にした大河ドラマがはじまり、なんの関心もないけど、何年も前から源氏物語を題材にソネット(のようなもの)を書いてきたが、ブログに(アタマが)このドラマ程度のビジターが現れ、げんなりした。一方、日本の「現代詩」…

【DVD】『死への逃避行』──アジャーニというクロスワードパズル

『死への逃避行』(クロード・ミレール監督、イザベル・アジャーニ、ミシェル・セロー主演、1983年、フランス)昔観た映画で、題名忘れ、フランス映画だということと、アジャーニ主演だということ、たった一つの印象、というより記憶に残った場面、だけ覚え…

晩ご飯20240110

けふの晩ご飯。肉じゃが、かぶの即席漬け、玄米と十五穀ご飯、豆腐と山三つ葉の味噌汁。

けふの晩ご飯

けふの晩ご飯。豚肉、かぼちゃ、ミニトマトのソテー、納豆、キムチ、さつまいもの味噌汁、水菜の即席漬け、十七穀米。

母山下みゆき(93歳!)の描き初め

母山下みゆき(93歳!)、2024年描き初め、4年前の今日も、おなじものを描いていた。花を咲かせたシャコバサボテン。箸を持つのもやっとの手で描いているこの根性!

七草がゆ

けふの朝食。発芽玄米の七草がゆ(1,せり、2,なずな、3,おぎょう、4,はこべら、5,ほとけのざ、6,すずな(かぶ)、7,すずしろ(大根))それに、ちりめんじゃこを入れ、塩はなし。

【詩】「源氏物語─The sonnets 14」

「源氏物語─The sonnets14」 「澪標(みをつくし)、あるいは『紫式部日記』」 『紫式部日記』は、式部が仕えている一条天皇中宮彰子が 出産のために里帰りしている土御門殿の描写から始まる ときは秋。 安産を祈願する僧たちの読経の声が オミナエシの咲く…

【詩】「源氏物語─The sonnets 13」

「源氏物語─The sonnets13」 「明石、あるいはパラダイム、アルゴリズム」 源氏君廿七歳の春より廿八歳の秋迄の事と見えたり、 と、宣長『源氏物語年紀考』に曰く。 なを、雨やまず、神、雨静まらで日ごろになりぬ。 ひとのこころこそ 事件を起こさしめ 機長…

2024年のおせち

2024年あけましておめでとうございます。守りたい日本の伝統は、(歌舞伎ではなく(笑))やはり、おせちですね。黒豆、数の子、たつくりの三種ははずせません。かまぼこと伊達巻きは市販品で。器はその時代時代を反映して。

【詩】「源氏物語─The sonnets」12

「源氏物語─The sonnets」12」 「須磨、あるいはHélas pour moi(エラース・プル・モア(なんてこった!)」 源氏廿六歳の春より廿七歳の春までの事見えたり 宣長「源氏物語年紀考」にて記す わくらばに問ふ人あらば須磨の浦にもしほ垂れつつわぶと答へよ 業…

【詩】「源氏物語─The sonnets」12

「源氏物語─The sonnets」12」 「須磨、あるいはHélas pour moi(エラース・プル・モア(なんてこった!)」 源氏廿六歳の春より廿七歳の春までの事見えたり 宣長「源氏物語年紀考」にて記す わくらばに問ふ人あらば須磨の浦にもしほ垂れつつわぶと答へよ 業…

【けふの低糖質晩ご飯】「ストーブがあれば」

【けふの低糖質晩ご飯】「ストーブがあれば」おばあちゃん、おばあちゃん、ストーブといっても、あの暖房器のストーブじゃないんですよ。フレンチの鍋です。重いけど場所を取らない。蓋で内部は圧力鍋状態。これで、ご飯を炊いたり、焼き芋を作ったり、煮物…

三木清の「シェストフ的不安について」

三木清の「シェストフ的不安について」シェストフの『悲劇の哲学』を古本屋で求めて長い間積ん読状態だったが、三木清の文芸批評集の目次を見ていて、シェストフという名前があったので、やっと積ん読状態から救い出した。この本は、高一の時演劇部の顧問だ…

【詩】「不安」

「不安」不安は現実そのものである。力を持って形而上学と戦う。かつて、ドストエフスキーが地下室で戦ったように。かつて、ハイデガーが世界を構築したように。それらは、むくむくと宇宙のなかで沸き起こる闇よりも暗い、精神よりも深い、ボルヘスの恋人は…

【12月17日天声人語】(朝日新聞名古屋本社版)

【12月17日天声人語】(朝日新聞名古屋本社版)どんなりっぱな書物、あるいは文章でも、それを読んで共感し、「まるで自分が考えたかのように」あるいは、「さらに高みに立って」、それは正しいと判断を下し。これを読め。などと主張しがちな読者がなんと多…

『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(ポール・キング監督)(★★★★★)

『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(ポール・キング監督)(★★★★★)ティモシー・シャラメが出るなら、三度のご飯を抜いても駆けつけるぞ〜ってなもんで本当は、『ナポレオン』より先に見るはずだったが、時間の都合と、『ナポレオン』は早く終わりそ…

『ナポレオン』(リドリー・スコット監督)(★)

『ナポレオン』(リドリー・スコット監督)(★←星付けなど今更意味ないが、映画にはこの評価が似合う)映画は役者できまる。私は役者に関心がある。ゆえに、いくらヒットしようと賞をとろうと、アニメには関心がない。ホアキン・フェニックスとリドリー・ス…

「源氏物語─The sonnets」11

「源氏物語─The sonnets」11 「花散里(はなちるさと)、あるいは裏切りという名の雨」 雨が、せおいきれない苦悩を むらがりよせ、きみの顔を消していく 古歌に染みこんだ怨念が 幾度もわたしを襲う、もう あきらめてしまおう。きみを 思うことは、どうせ …

【詩】「Merry Christmas, Mr. Lawrence」

「Merry Christmas, Mr. Lawrence」記憶のなかからよみがえってくる生のすなつぶ。スペインの最北端の海からつづく天然のいけすのなかで泳いでいた何匹もの魚影、それは「平家物語」にフォーカスする鱸(すずき)。いつか「平家物語」という詩集をつくろう。…

【短編を読む】林芙美子「晩菊」

【短編を読む】林芙美子「晩菊」(四百字詰め約40枚、初出「別冊文藝春秋」昭和23年11月第9号)張りとほす女の意地や藍ゆかた (杉田久女)On ne naît pas femme: on le devient. (Simone de Beauvoir "Le deuxième sexe,Ⅱ")(ひとは女に生まれない。女にな…

「源氏物語─The sonnets」10」 「賢木(さかき)、あるいは物語が断片の集合のわけ」

「源氏物語─The sonnets」10」「賢木(さかき)、あるいは物語が断片の集合のわけ」「源氏二十三歳の九月より、二十五歳の夏迄の事見えたり」と宣長『源氏物語年紀考』にしるす。少女子(をとめこ)があたりと思へばさか木葉の香をなつかしみとめてこそおれ…

林達夫の「歌舞伎劇に関するある考察」

林達夫の「歌舞伎劇に関するある考察」(1918年初出、四百字詰め約66枚)NHK大河の『どうする家康』は、NHKが総力をかけて制作しているらしく、見るにたる細部を備えているので、続けて見ている。家康は、「いくさなき世」を目指して、事実徳川時代は300年続…

真船豊『太陽の子』

真船豊『太陽の子』(昭和11年2月)戯曲よむ冬夜の食器浸けしまゝ 杉田久女 この句を知ったのは、私が高校一年、演劇部の顧問の黒川喜七先生が教えてくれたのだった。先生は、「小説を読む」のではなく、戯曲というところがいいのだとおっしゃった。私が2年…

日本の秋 Autumn in Japan

日本の秋、柿、りんご、みかん。autumn in Japan, kaki(persimmon), apple, mandarin.

「ハムレット」文学座の江守徹の白いタイツが表す曲線が四十年前のハムレットである。そのあとだいぶあとになってから狂言役者のだれそれ名前忘れた、わりと小顔の二枚目、狂言の家の名字がついていた、その役者は板状の装置から顔を覗かせて、狂ったふりを…

「花田清輝の『探偵小説論』(『さまざまな戦後』所収)」

「花田清輝の『探偵小説論』(『さまざまな戦後』所収)」論理というものに対する論考である。ポーの探偵小説がいかに論理というものを理解しているか、「いま」(花田が書いている当時であるが、1930年代と思われる)の探偵小説家がいかに表層的論理に終始…

HP更新

HP更新。レンタルでなく、25年前から自分で作成しています。きてね。 www.mars.dti.ne.jp