現象の奥へ

【詩】「実存と夢」

「実存と夢」


勅撰集は置いて

雨も風もない外宇宙にて

丸谷はひとり息子を待つ

メモリは足りず

重力波は狂い

苦い過程の産業革命

歴史という薄っぺらな旗が

冥王星の向こうに立っているという

四書五経といえど

相対性に届かぬ空しさ

饐えた衣装を着て待つは

悲しきキャシー・ベイツ

あと二行

そして最後の一行



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