現象の奥へ

【Amazonレビュー】『現代詩手帖2020年 9月号』──「現代詩」はオワコン

現代詩手帖2020年 9月号』( 2020年8月28日、思潮社刊)

Amazonレビュー書いたら、すぐに「通った」(笑)

 高見順賞をはじめ、さまざまな賞を「牛耳って、この会社が思う「詩壇ヒエラルキー」を形成していたが、高見順賞は終了し、三好達治賞(大阪府が経営)も終了し、つまりは、「詩壇」なるものは、完全に幻となった。それというのも、この思潮社が、有名人あるいは、この会社で詩集を出した(「一見さん」お断り風な雰囲気は醸し出していたが)詩人を優遇し、詩のレベルを、おとしめるところまでおとしめた。この号は、編集長=社長がかねているようで、女傑編集長はどこへ行ってか?(この人はこの人でひどく偏向していたが)この会社で詩集を出した詩人たちに、過去の詩を選ばせ、たびたびやる、芸もない「アンソロジー」。あるいは、書評家としては、ツイッターのフォロワー3万ではあるが、詩に関しての教養まるでなしの、豊田由美と、無名詩人の広瀬なにがしの対談がメインで、そのほか、こともあろうに、大岡信夫人の「深瀬さき」さんの聞き書きが、連載。大岡信のご威光をあおごうという、いまどき、ずれずれ(笑)の出し物であることは、当の大岡信じたいが、大した詩人でないことが、詩集によって露呈してしまった。初代社長の頃は、りっぱな詩人がいたというのは、もしかしたら、錯覚で、詩人なんてものは、この程度のものだったのかもしれない。それをこの会社が「詩壇」というものを作り上げていたのかもしれない。それも、コロナ時代となって、完全にその手法が立ち行かなくなった。しかし、まだまだ、やる気らしい(笑)。このザッシは、Amazonでしかもう買うことができないのか、「ベストセラー」となっている。まあ、がんばってください。