現象の奥へ

【雑誌評】『Ultra Bards(ユルトラ・バルズ)』(Autumn 2020 vol.34)

『Ultra Bards(ユルトラ・バルズ)』(Autumn 2020 vol.34)(毎回、書名は、イミフ)

 薄い冊子であるが、本文文字は、葡萄色で、大きさも、180円のスマートレターには微妙に入らないサイズで、370円?のレターパック・ライトで送るしかない。そして、原稿割付は、一人一人の作品が左右どちらかにタイトルを置き、きちんと左右どちらかのページに収まるように、タイトルと本文の空きは作品ごとに違うという割付。メンバーは、それなりに長いキャリアの「詩人」さんたち。

 「編集」の國峰照子氏は、当方が若い頃、同人誌活動をしていて、なにについてか忘れたが、ケチをつけたことあり。その頃すでにバーサンだったような気がするが、まだ「活躍されて」いるところを見ると、相当なお年ではあるまいか?

 こんなエリート臭漂うザッシを送ってくれるのは、仲良しさんの傳ちゃんこと、細田傳造氏しかおらず、ほんと、傳ちゃん、また勝手なこと書いてごめんなさいね。傳ちゃんの詩、「さようなら妖精ちゃんたち」は、エリオットの『荒地』第三部、「The Fire Sermon」の、The nymphs are departed.を思わせたが、そうでもないんですかね?

 印象的なのは、安部日奈子さんの「退場宣告」で、これは詩なんですかね? 当方の書く詩のようなものよりもっと殺伐として、友人の借金記録(ほとんど)だけ、なんですけど、何十万、何百万という単位が飛び交って、親兄弟でもそうそう貸さないお金を、よくもまあ、友人に貸したものだと呆れました。そんなお金を持ってるんですね。……おわり(笑)。

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