「アンダルシア」
この海この砂この舟この感触この風
これは何なのか? 船底をじっと見ていた
松並木が続き 時間が海藻のようにまとわりついた
あれはいったい何なのか? わが父よ。
どこかの馬鹿が錆びたジジチャリで
ピレネーを越えることを想像していた。
それは富士山を自転車に越えるに等しい。
しかもマウンテンバイクでも嗤われる
ましてアンダルシアは、ただの草原に過ぎず、
時速150キロでも通過するのに何時間もかかる
愚かしいのは見栄に見栄を盛り続け
もはや本心はかけらもなく
事故にあって野垂れ死ぬまでは
見栄を吐き出し続ける
なぜエリオットは「マリーナ」という詩で、
知りたいと思うのはそれだ
そして「何(what)」という問いを
発し続けたのか
シェークスピアの阿呆より阿呆な
日本の女衒的老人
にとびっきりうまい
反吐を