現象の奥へ

【詩】「古い詩」

「古い詩」
 
ふるいしをかいているひとがいる
ふるいかんじょうで
ふるいかんねんで
ふるいしそうで
ふるいとはきづかず
じぶんだけをだきしめ
じぶんのおもいでだけが
せかいのちゅうしんだとおもいこみ
それをうけいれないひとは
しをりかいしないひとだとしんじ
そのしんじるねっこがもう
どこにもねざしておらず
ちゅうにういていることもしらず
おなじふるいしをせいとうだと
しんじるへんしゅうしゃにおだてられ
いいきになって
しんでいくのかなあ
しかしそのしは
そのひとがてほんとした
ふるいしじんほどには
のこらない
なぜなら
ふるいきょうようがかけているから
そしてきょうようこそが
ふるさにかつのだということをしらないから