現象の奥へ

【訳詞】「爺ツバメ」サミュエル・ベケット

GNOME Samuel Beckett(1934年)(ゲーテの詩からインスパイア)

 

Spend the years of learning squandering

Courage for the years of wandering

Through a world politely turning

From the loutishness of learning.

 

(拙訳)

 

「爺ツバメ」 サミュエル・ベケット

 

さまよいを学ぶに数年

放浪に数年の辛抱

世間をお行儀よく通り抜け帰還

学習の粗雑さから 

 

*****

 

ベケットのテーマのひとつは、「爺」である。

その「なにもなさ」。なにもないことへ至る道。その惨めさ。惨めさへ至る訓練。彼はなぜ、ゲーテに惹かれるのか?