現象の奥へ

【詩】「ひっそりと詩集を出す女」

「ひっそりと詩集を出す女」

べつに褒められたくもないし
べつに豪華本を求めてないし
べつに感動されたくもないし
べつに尊敬されたくもないし
あー大丈夫大丈夫大丈夫。
べつにあこがれの詩人もいないし
べつに詩人と見られたくもないし
べつに詩人と自称もしてないし
べつに好かれたくもないし
べつに暇なわけでもないし
あー大丈夫大丈夫大丈夫。
べつに詩はこうあらねばと思い込んでるわけもないし
べつに詩はこういうものと信じ込んでるわけもないし
べつになにかやってるつもりでもないし
あー大丈夫大丈夫大丈夫。
そこに製直ドットコムがあって、
ペイントショップというソフトを持っていて
PDFもWORDもあって
ビル・ゲイツとメリンダ・ゲイツが離婚しても
私はひっそりと
詩集を出す。
言葉がどんどん出てくるし、
詩は短いのですぐできるし
冊子のデザインも写真を撮るのも
並べるのも、フォントを選ぶのもすきだし、
なにより、タイトル、テーマを
考えるのがすきだし。
そう、
テーマとタイトル
ね。そして、
編集がすきだ。
だから
私はひっそりと詩集を出す女〜♪