現象の奥へ

【詩】「風」

「風」
 
ことし元禄二とせにや、奥州長途の行脚只かりそめに思ひたちて、
西行五百年忌はきっかけに過ぎなかった
彼は反復したいと思っていた
詩を磨くために
思考を深めるために
そのため
風を呼び、
木の葉をはじめ、
風がそれを使って伝える
シニフィエを与えるために。