現象の奥へ

【エッセイ】「オリンピックは永久廃止を」

「オリンピックは永久廃止を」

Plutocracy(プルータクラシー)なる言葉がある。訳せば、「金権政治」。かつては、民主主義や共産主義イスラム原理主義など、政治体制を表す言葉があったが、いまは、このプルータクラシー「金権主義」が大手を振っている。この信者たちは、本人が意識しないでも信者であるかもしれない。はたから見て狂っているとしか思えない発言も自信を持っておこなわれる。IOCの役員たちが、その存在を、目に見える形で表してくれた。「金のためなら、自分以外の他者はどんな犠牲を払ってもなんとも思わない」。
 オリンピックは、若いまだ人格形成にある選手たちを洗脳し、命をかけるに値すると信じ込ませ、彼らが「活躍すれば」、瀕死の人々もしあわせになると思い込ませるようなものになってしまった。中止どころか、永久廃止を。