現象の奥へ

『ジャングル・クルーズ』──女インディー・ジョーンズ!(★★★★★)

『ジャングル・クルーズ』(  ジャウマ・コレット=セラ

監督、2020年、原題『JUNGLE CRUISE 』)

 

冒険してるのは、ウイルスさまだけで、人間の方はとんと。とくに夏は冒険したくなる。冒険を求めて!いざ、映画館へ!が、ま、いま許された冒険である。あのAmazonCEOは、経営をほったらかして宇宙旅行へ行こうとしているし、もうこのアマゾンしかわくわくさせてくれるものはないのか?もしかして現実は、環境汚染で荒れ果てていたりして。どうか、現実も、このCGのままでありますように(笑)。いまや、ヒーローは、いかついドゥイン・ジョンソンが気分で、ヒロインは、もうこの人しかいないエミリー・ブラントが、女インディアン・ジョーンズを演じる。いまや、年頃といい、演技のうまさといい、結局、アン・ハサウェイのような化粧濃い系美人より、庶民的でありながら、知性もフットワークもいいエミリー・ブラントが生き残った。『クワイエット・プレイス』もよかったし。で、とことん、アマゾンの秘宝、魔法に浸ってください。虎も蛇も、イルカも毒虫も死人も、待ってるゼ!

 あ、でも、ヘルツォークの『アギーレ 神の怒り』は見直させないといかんナ。映画観てないと、この映画の魅力は半減、どころか、三分の一。