現象の奥へ

【9.11二十年】

【9.11二十年】
 
 20年も経てば、あらゆる問題は変容する。FBIは大統領とは独立の機関であるらしく、今も、調査している。しかし、大統領直属の情報機関であるCIAの姿はどこにもない(2021/9/11のNHKのドキュメンタリーで)。
 映画としては、オサマ・ビンラーディン殺害までを描いた、『ゼロ・ダーク・サーティ』、犯人の側もしっかり描き込んだ、『ユナイテッド……』などを思い出すが、どちらも出色のできである。しかし……いま、時代は大きく変わり、アメリカが大量の武器をサウジアラビアに売って経済を成り立たせていて、そのサウジが、9.11を支援していたとなると、この「事件」の解釈は大きく変わらねばならない。どうも、大統領だけではどうにもならない何かが、この超大国を動かしているんだな〜……てな考えにいたった私である。
 写真は、事件後5年後くらいに訪れた、「グラウンド・ゼロ」、貿易センタービル跡地であるが、この時はまだ、なにも建設されてなくて、基礎工事の地面に雨水が溜まっていた。このフェンスに犠牲者の名前が書かれた看板が貼り付けられていた。
 しかし、科学的メカニズムから見ると、ビルが崩壊した原因は、飛行機激突の衝撃によるのではなく、ビルの構造体である鉄柱の温度が何百度にもなって溶けたことによるという。だから、多くは即死ではなく、家族に電話する時間があった。
 
 

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