2021-12-27 【詩】「王」 詩 「王」 かつて、蛙であったもの、 小屋で窒息させられ、 少女とともに、餓死させられ、 それでも蘇るとしたら、 それは概念の合成で、王と、 神が、合体させられている。 人間を許し給え、伝説の濃さで、 歴史を塗り込めれば、犠牲の山羊が王としてよみがえる。 魔法使い、精霊、王、英雄、妃、 それしかいない。 そんなものがたりを、シェークスピア以外、誰が書く。 男をこれほどまで愛した男がほかにいたか。 小川の水がかぎりなく透き通る夜、影たちが物語を作り出す。 円卓へ!