現象の奥へ

【詩】「William Blake」

「William Blake」


天国のなかに地獄のティールームをつくるもの、

妖精を堕落させ、韻を脳髄のどこか深いところに隠すもの、

赤ん坊とか涙とか娼婦とか虐待とか、

宇宙の忘れ物を届けるもの、

誠実さでひとを不快にさせ、不愉快さで歴史に残る。

この裸の、王にして徒弟の男に、今宵は祝杯を!

純真と経験の市松模様

教育がはめようとする知識の枷から逃れ、

輝かしい宝石箱を覆せば、

ホメロスアイスキュロス、ダンテ、ヴィヨンが転がり出る、

のを喜ぶ。

ブレイクよ、どこへ行く、

遠い遠い遠い、出生の地へ。そう、

ダンテの煉獄へ。



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