現象の奥へ

【詩】「ジェノサイド」

「ジェノサイド」

 

私が「ジェノサイド」ということばに深く印象づけられたのは、

ほかでもない、リドリー・スコットの『ブラック・フォーク・ダウン』という映画で、

ソマリアの「内戦」に「干渉した」アメリカがよこしたデルタフォースの特殊部隊の将軍役の、サム・シェパードが、

当地の民兵に資金提供している「ビジネスマン」の黒人に、

「内戦だって?30万人もの人が殺されている。これは、ジェノサイドじゃないのかね」と言い放つ。

他の種族を認めない、人間と認めない、ゆえに、

一滴の哀れみもなく、ゴキブリのように殺す。

ナチスユダヤ狩り、ミヤンマーのロヒンギャ狩り、

そして、プーチンの、

ロシア人以外の人種の狩り。

実行は、シリアあたりの傭兵に、好きにさせる。

国際司法裁判所の調査も、プーチンまでは

届かないのではないか。いや、たぶん、届く。

ヒトラーまで届いたように。