「うつらうつらしながら」
La sottise, l'erreur, le péché, la lésine,
Occupent nos esprist et travaillent nos corps,
馬鹿、間違い、罪、吝嗇が、
われらの頭を占め、体を動かす
と、シャルル・ボードレールは書く。
ここには、なんら観念的な言葉はない、
ただ現実を描写しているだけ。
それがボードレールの詩だ。
Et nous alimentons nos aimables remord,
Comme les mendiants nourrissent leur vermine.
そして心地よい噂を養う、
乞食がしらみを養うように。
ここには美しい抽象も意味ありげな比喩もない。
少なくともそれが、詩だった──。