現象の奥へ

【詩】「アエネーイス」

アエネーイス

羊飼いの老人のように、半分眠りながら、この物語を読んでいる。
そのうち自分がアエネーイスであるような気がしてくる。
アマゾネスに助けられ、這々の体でトロイアを逃れた。
向かうはローマ。
だったかなー?
故郷は戦場。
なにもかも打ち壊されて、
Catch me if you can.
こどもたちのお決まりの遊び。
未来は真っ白。
すごい国を作るんです。
でも彼はまだ暖炉で居眠り、ふるい。ふるい、日本の句を。
火燵からおもへば遠し硯紙 沙明 
アエネーイス暖炉ではなく火燵かな。