現象の奥へ

【詩】「玉鬘」

「玉鬘」

恋ひわたる身はそれなれど玉かづらいかなる筋を尋ね来つらむ
Or I shall live your epitaph to make,
Or you survive when I in earth am rotten,
From hence your memory death cannot take,

ただの髪飾り、
月のひかりにくりくりっと動いていま
少女の生をうごかす
愛した女とべつの男の子なれど

源氏は父のように後見を決意する
それは筋道という名のなぞ
愛というのとはややちがう

ここに日本のいちぞくのあやかし、
いとあはれ。
をとめよ、をとめ、系図よ燃えよ。