現象の奥へ

【詩】『源氏物語─The sonnets』6

源氏物語─The sonnets』6

 

6「末摘花、あるいは、マックス・コメレル」

 

コメレルの『源氏物語』と題する評論。

「彼女の描いた生は、どこにも切れ目のない、

至上のこまやかさにまで達している

一つの儀礼である。

魂の力によって

この儀礼にたしかな保証を与えたこと、それが、

若くして寡婦となった宮内女官、紫式部の功績なのだ」

魂の力、それが、

本居宣長のいう、物の哀れだろうか?

なつかしき色ともなしになににこのすゑつむ花を袖ににふれけむ

センスも歌もダサい田舎娘

触るんじゃなかった。

 Lo, in the orient when the gracious light

 Lifts up his burning head, each under eye.