現象の奥へ

思い出の2020

「思い出の2020」
 
パンデミックの中、ミネアポリスで白人警官によって黒人が殺され、それがもとで、「The Black Lives Matter」の「遅すぎる」抗議運動が全米に拡がり、カリフォルニアでは気候変動の原因の大規模な山火事が続き、香港では抗議運動が厳しく取り締まられ、ベイルートでは核爆発ではない爆発では史上最大の穀物倉庫の爆発が起こり203人死亡、1997年以来最大の彗星が見られ、バイデンが勝ち、フランスでは「やっとワクチン」なる特集が11月終わりの『エクスプレス』に、しかし、その後、感染者は増え続ける、ついにマクロン大統領さえも陽性になり、そしてひそかに、プーチンの政敵が毒殺された。そんな年。なにかすべてが、100年単位で循環しているような。終わりもはじまりもなく、生と死が入れ替わり立ち替わり、生物を翻弄していくだけ。そんなことに、やっと気づいた年。ニュー・パラダイム? そう、パラダイムという言葉さえ、いつかの時代の観念だった。
 

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