現象の奥へ

Entries from 2020-03-01 to 1 month

ノーベル賞学者山中伸弥氏からの緊急提言!

オリンピックの日付を決めてる場合か! ノーベル賞学者山中伸弥氏からの緊急提言! https://www.covid19-yamanaka.com/cont6/main.html

【詩】「澪標(みをつくし)」

「澪標(みをつくし)」 その昔大阪市の中心部は東京都の中心部と同じように一面の沼沢で葦が茂っていたそうです。 その葦に舟が邪魔されないように立てられた標識をみをつくしと呼んだんです。 その言葉にかけて「身を尽くし」、誰もが思いつく。 そんな舟…

【詩】「明石(あかし)」

「明石(あかし)」 ある本を探して本棚を見ていると、『吉本隆明全著作集1(定本詩集)』が埃をかぶってあった、はたして吉本さんはどんな詩を書いていたのか、 あわわ、いけね、いきなりキリスト教徒である。 このひとは、意外にも、キリスト教から出発し…

【詩】「須磨(すま)」

「須磨(すま)」 架空の人物と実在の人物との間は、言葉が欠かせない、 または、過ちに罰が必要なのと同じだ。 源氏はそう自らに言い、須磨へ行く決心をした、まるで、 実在の人物のように、悲しみだけが地面に降りそそぐ。 いま、月の出を待って思いのたけ…

【詩】「花散里(はなちるさと)」

「花散里(はなちるさと)」 だがコロナが私を捕らえて、いっさいの逃げ道を認めず 覆い尽くしたとしても、どうか平静でいてくれたまえ。 コロナというのはウイルスの一種で、 ウイルスというのは、核だけの生物と無生物の中間のやつだ。 表皮はなくて、つま…

【詩】「賢木(さかき)」

「賢木(さかき)」 きみが私のなかに見るものは小暗い森、 妖精もいなければこびともいず小鳩も小鳥も消えてしまった、 誰かが魔法をかけたのだ、 いまは時間だけが凝結しひとの声さえ霊となりはてた次元。 私のなかにきみが見るものは物語の切れ端のそのま…

『PMC:ザ・バンカー』──「やさしくなければ生きている価値はない」(★★★★★)

『PMC:ザ・バンカー』 (キム・ビョンウ監督、2018年、原題『TAKE POINT/PMC: THE BUNKER』) 2020年、北朝鮮がすきな「日本人」はいない、と思われる。本作にあがっているレビュアーのうち、一人として、「北朝鮮」という言葉を書いていない。それをはなか…

【エッセイ】「隠喩の終わり?」

「隠喩の終わり?」 The NewYork Review of Booksの3/22付のニュースレターで、1978年2月23日に、スーザン・ソンタグの『Disease as Political Metaphor』(『政治的隠喩としての病』)を掲載した、とあって、その全文(?)をタダで公開している。本になっ…

『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 』──三島由紀夫という「現代思想」(★★★★★)

『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 』(豊島圭介監督、2020年) 三島由紀夫は「当時」、ノーベル賞をうんぬんされる世界的作家(実際、カワバタではなく、彼が取るべきだった)であるのだが、全共闘が突然電話をかけてきて、討論をやりたいといい、快く…

『コンテイジョン』──ウイルスとデマとインターネット(★★★★★)

『コンテイジョン』 (スティーヴン・ソダーバーグ監督、2011年、原題『CONTAGION』) 8年前にリアルで観たが、つい、この映画が頭に浮かび、当時はレビューを書いていなかったが、レビューを書きにやってきた(笑)。まさに、2020年3月の状況とそっくりであ…

『源氏物語=反復と模倣 』──文才、想像力ゼロのガリ勉の冊子(★)

『源氏物語=反復と模倣 』(熊野 純彦 著、2020年2月28日、作品社刊) この著者は、高学歴でいろいろな言語もでき、「日本の頭脳」という声もあると聞く。テクストを読む力のない編集者は、すぐに「尊敬してしまう」(笑)。それで、カント(ドイツ語)から…

【昔のレビューをもう一度】『たかが世界の終わり 』(★★★★★)──ウリエリの美を堪能

●今こそこの映画を!! 『たかが世界の終わり』(グザヴィエ・ドラン監督、2016年、原題『JUSTE LA FIN DU MONDE/IT'S ONLY THE END OF THE WORLD』 かつて、映画評論家の淀川長治は、アメリカ滞在中、いやいや無名の監督の作品を見せられ、やがて、それは感…

【詩】「ヴェニスに死す」

「ヴェニスに死す」 グスタフ・アシェンバハ、小説の中では作家、映画の中では作曲家、いずれ高い地位の五十歳になったばかりの、 当時(1900年代初頭)「初老」と表現されたこの、 ダーク・ボガード扮する男は、ミュンヘンからヴェニスに旅立った ヴェニス…

『チャタレー夫人の恋人』

『チャタレー夫人の恋人』レボート提出。She had come to the real bed*rock of her nature and was essentially., shameless.かの女にその時が来た。ベットにかなしばりになった。自然で本質的なことだった。恥ずかしさはすこしも感じなかった。でんちゃん…

春の野草の天ぷら

春の野草を天ぷらにしてみました。こごみ、タラの芽、ふきのとう。ころもは厚めに。

「新型コロナ特措法案」を許すな!

「新型コロナ特措法案を閣議決定 『緊急事態宣言』可能に」 「法案は、市民の自由と人権の幅広い制限をもたらし、その歯止めがあいまいだ。わが党は、法案に反対する。「13日」と出口を決めて、まともな審議なしに通すなど、絶対に認められない」共産党志…

『スキャンダル 』──ジョン・リスゴー、セクハラオヤジになる(★★)

『スキャンダル』(ジェイ・ローチ監督、2019年、原題『BOMBSHELL』) のっけから身内のことで恐縮ですが、今年89歳になる母は、30代から70代までラベルなどの印刷会社に勤めていたましたが、同僚で私の同級生の父親だったHさんは、Kさんという若い女の子…

【詩】「ぐあんばれ! 白島真!(ちゃん)」

「ぐあんばれ!白島真!(ちゃん)」 Tiwitterで知った白島真とは、共通の知人が何人もいて、すでにして知らない人ではなかった。 フットワークの軽さ、若者コトバ、などで、完全なる若い男と思っていたが、共通の知人の存在を知ってから、70近いジジイと…

【昔のレビューをもう一度】『新聞記者』──安倍という名前を出さなければ絵に描いた餅

★祝! シム・ウンギョンさん、日本アカデミー主演女優賞! 『新聞記者』(藤井道人監督、2019年)(2019年7月11日 記) すでにマスコミで報道された、国民の誰もが知っている「スキャンダル」に想像を加え、官僚の世界を描きながら、暗にその陰には政府があ…

『免疫力を強くする 』(宮坂昌之著)──ウイルスはマスクの網目より100倍小さい

『免疫力を強くする 最新科学が語るワクチンと免疫のしくみ (ブルーバックス)』(宮坂 昌之著、2019年12月18日、講談社刊) タイトルは、巷間にあふれる、科学的裏付けのない健康本のようであるが、BLUE BACKSシリーズなので、科学の本である。したがって、…

『Fukushima 50 』──現場!(★★★★★)

『Fukushima 50 』( 若松節朗監督、2019年) たとえば、アジア太平洋戦争(というのが、良識的な名称であるようだ)についての映画があったとして、それが「なぜ起こった」という点に焦点があてられた映画だったら、「私はその戦争を経験しました。でも、私…

【詩】「L'Image- mouvement@ドゥルーズ、なのか?」

「L'Image- mouvement@ドゥルーズ、なのか?」 アラン・ドロンより甘いデリダの「囁き」を聴きながら(むろんオーディオブックで)、Image mouvementについて考えた、それは映画のことであるが、Imageという言葉を、最初に哲学の場に持ちだしたのは、ベルク…

「野生の怒り?」(Le Monde の記事を読んで)

「野生の怒り?」(Le Monde の記事を読んで) コロナウィルスを媒介していると科学者が考える野生動物は、今回、アフリカ(カメルーン、中央アフリカ、ギニア、ガボン、コンゴなど)棲息している、フランス語で「pangolin(パンゴラン)」(日本語では、穿…

【Amazonレビュー】『「不思議の国のアリス」を英語で読む (ちくま学芸文庫) 文庫』──ペンギンブックスの「アリス」を辞書を引きながら読んだ方がはるかに勉強になる(★)

『「不思議の国のアリス」を英語で読む (ちくま学芸文庫) 文庫』( 別宮 貞徳 (著) 、 2004年8月10日、(筑摩書房刊) 著者は、ほかの翻訳者の「誤訳指摘」をしているそうだが、読者が指摘するならともかく、こうした態度は、翻訳者としてマナー違反。ま、そ…

【詩】「三月ウサギを思い出すためのソネット」

「三月ウサギを思い出すためのソネット」 四月は残酷な月だから、 三月は気ちがいの月。 大きなテーブルの片隅にひしめいて 三人がいる。すなわち、 発情期の野ウサギ、気ちがい帽子屋、ヤマネ。 ヤマネが真ん中で眠り込んでいて、二人はそれをクッション代…