現象の奥へ

Entries from 2020-04-01 to 1 month

【NYの感染者担当医の自殺】

NYの病院で、新型コロナに、自らも感染した女性の医師が自殺したが、一ヶ月ほど前に見た、FBでのインタビューでも、NYの別の、感染者専門の病院へ通勤する医師たちが、「毎日屠殺場へ向かう家畜の気持ちだ」と明かしていたのが印象的だった。やがては…

【詩】「恋」

「恋」 ドサ回りの芝居を一丁目公民館で見たとき、 そのまさに水も滴る旅烏の黒々とした目張り銀粉を少し付けて濡れたように見せている赤い唇に惚れて、 すでに創られた色男なれど胸をときめかした小学生、 あの時知った、異質な者を体内に取り込もうとする …

【詩】「少女」

「少女」 理科準備室にいて、なにか漠然とした未来を思っていたが、まさかこのようにウイルスが押し寄せるじたいになろうとは── 自粛もなにも、たったひとりで風に吹かれていたのだった、 まだ成長途中で 2001年宇宙の旅にも届かず そんな映画の存在も知らず…

【昔のレビューをもう一度】『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 』──帝国主義者が魅力的では困る(笑)

『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 』( ジョー・ライト監督、2017年、原題『DARKEST HOUR』 2018年4月5日 0時08分 かつて日本には「バカヤロー」って言って国会を解散した首相がいたが、なんかそんなヒトを思い出したナ。「貧乏人は…

【コラム】「読んだ、死んだ、内藤陳」

「読んだ、死んだ、内藤陳」 『読ま死ね』、『読まずに死ねるか!』の内藤陳の文章がすきで、シリーズはすべて持っている。昨日は寝る前に枕の真横の本棚(まさに枕頭本の置き場所(笑))から取り出してぱらぱら見ていたら、こんな言葉にぶつかって真夜中に…

【昔のレビューをもう一度】『マリー・アントワネット』──主役はヴェルサイユ

●新型コロナに感染してロンドン病院に入院中の、かつてのミューズ、マリアンヌ・フェイスフルが、マリア・テレジアの役で出ている。 フェイスフルもヴェルサイユも、サバイバルを祈る! 『マリー・アントワネット』( ソフィア・コッポラ監督、2006年、原題…

【コロナの状況を数学的に解析した論文(山中伸弥氏のHPより)のポイント】

【コロナの状況を数学的に解析した論文(山中伸弥氏のHPより)のポイント】 ●「再生産数」というのは、一人の感染者が何人に感染させるかという数で、1以下にしないと、収束は難しいということです。「人との接触を八割減らす」ことをしなければ、(ワクチ…

【詩】「朝顔(あさがお)」

「朝顔(あさがほ)」 朝顔というは、加茂の斎院になっていた姫君が父の死去によって役職を解かれ戻ってきた、その姫君のことを言い、かつて朝顔の歌を詠み交わしたことからついた名前である。 姫君は、源氏の父帝の弟の子供であるから従姉妹にあたるのだろ…

【詩】「薄雲(うすぐも)」

「薄雲(うすぐも)」 ええと、島村抱月はスペイン風邪で死んで、愛人松井須磨子は首を吊ってあとを追いました。 そして、私は大学の授業で、須磨子の生の声のレコードを聴く機会を得ました。 「いのちみじかし、こいせよ、おとめ」と歌っているのですが、録…

『何かいいことないか子猫チャン』──コロナ時代の「おうち」でのけぞろう!

『何かいいことないか子猫チャン』(クライヴ・ドナー監督、ウディ・アレン脚本、1965年、原題『WHAT'S NEW, PUSSYCAT?』 ウディ・アレンのレビュー作にして出世作。監督はやってなくて、脚本と出演だけだが、すでにして、「フツーのオバカ映画」(そんなも…

『ピアニストを撃て(Tirez sur le Pianiste)』

長年「積んであったDVD」フランソワ・トリュフォーの『ピアニストを撃て』(Tirez sur le Pianiste 1960年)を見始めたが、あまりのたるさにすぐにやめた。音楽にもげんなり。もう時代が完全に変わってしまってる……。題名はなかなかいいが。映画の時代は…

【昔のレビューをもう一度】『トレイン・ミッション』──ダメなジジイが一番スゴイ(笑)

『トレイン・ミッション』(ジャウマ・コレット=セラ監督、 2018年、原題『THE COMMUTER』)2018年4月11日 21時39分 のっけから、ダメなジジイ丸出しのリーアム・ニーソン。実際は65歳ながら、60歳になって警察からトラバーユした保険会社に勤めて10年たっ…

【詩】「松風(まつかぜ)」

「松風(まつかぜ)」 お祖父ちゃんたちは遠州の家をうっぱらって弁天島に出てきた、 そこには松ばやしがあって、たえず、松風が吹いていた。 松風には音があって、明石の君の母尼は、懐かしいセレナーデのように、京でも聴くのだった。 複雑な源氏の婚姻関…

ごついアップルパイ

ごついアップルパイとスタバの東京ロースト。

【詩】「絵合(ゑあはせ)」

「絵合(ゑあはせ)」 暗き夜に走りゆくものありし、 そは光なり、暗き穴より出でて、世界を、創るために。 暗き夜に震えるものありし、 そは鳥なり、暗き枝を降りて、茂みに身を潜め、 いま見てきたばかりの滅亡におびえる。 暗き夜を抱きしめるものあり、 …

【昔のレビューをもう一度】『オール・ユー・ニード・イズ・キル』──コロナ時代のサバイバル法を先取り?

◎『クワイエット・プレイス』のエミリー・ブラントが、トム・クルーズを鍛える女兵士として登場。日本のライトノベル作家、桜坂洋原作。発想がすばらしい。 『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(ダグ・ライマン監督、2014年、原題『EDGE OF TOMORROW/ALL …

【昔のレビューをもう一度】『クワイエット・プレイス』 ──ウイルス相手の戦いに似ている

◎見えない敵がどこからともなく襲ってくる未来。生き残りをかけて一家の主婦(エミリー・ブラント)が戦い抜く。本作の敵は、宇宙人のようだけど、新型コロナは地球を席巻しつつある今、この映画を思い出した。 『クワイエット・プレイス』((ジョン・クラシ…

【本】『呼吸器内科医が解説! 新型コロナウイルス感染症 — COVID-19 』──いまの日本人の必読書

『呼吸器内科医が解説! 新型コロナウイルス感染症 — COVID-19 』(粟野 暢康 (編集), 出雲 雄大 (編集)、医療科学社 、2020年3月31日刊) ノーベル賞学者の山中伸弥氏が、日本の現状を見かねて個人の責任でサイトを開き、医者として信頼できる情報を、自分で…

フレンチテイストのナムル丼

おひとりさま夕食、ナムル丼と春雨サラダ。 サルボ恭子さんのレシピ参照。ゆえにちょっぴりおフレンチテイスト。

【詩】「関屋(せきや)」

「関屋(せきや)」 あの子をペットにしたくってニッサンするのはパッカード、小林旭は歌ってた、マスク二枚をご家庭に、必ずお届けいたします〜♪ そんな偽善は意味がない、だいたい、マスクはエチケット、それ以上の意味はありません、おためごかしの政策は…

【詩】「蓬生(よもぎふ)」

「蓬生(よもぎふ)」 源氏が須磨にいるあいだ、愛人のひとり末摘花は忘れられ、援助も絶えて、屋敷は荒れ果て使用人は去っていた。 それでも末摘花は源氏を信じて待っていた。 そんななかでも昼寝をして、亡き父上の夢を見る。 そは、フロイトかビンスワン…