現象の奥へ

【詩】「地中海」

【詩】「地中海」

夏の終わり
南仏で、初めて地中海に足を漬けた
飛び上がるほど冷たかった。
地中海の子
ヴァレリーよ、
きみはダヴィンチの方法を書いた
女神がやってきて
飛び散るしぶきのように笑った。
ホメロスはまだ若者で
パピルスに歴史が描かれるなんて
思いもしなかった。ああ、
あの頃に帰りたいな
無邪気さと光が、
きみの人生を祝福した。