現象の奥へ

野村喜和夫著『美しい人生』(2022/9/28、「港の人」刊)

Amazonレビュー】


野村喜和夫著『美しい人生 Bath Book』(2022/9/28、「港の人」刊)──紙の無駄(★)

 装幀も安易で美的配慮が感じられない。この書き手は、なんのために詩(と本人が思い込んでいるもの)を書いているのか。どんな稚拙な詩でも、本作よりは、読むよろこびを与えてくれるものだ。数々の賞にも輝いているようだが、まったく紙の無駄。そんな金があったら、世界の貧しい人々に寄付してほしい。その方が、よほど「美しい人生」。その作風によって三部に分かれているが、そうだな、第二部だけにして、西脇順三郎の、剽窃すれすれの引用(?)を外したら、すこしはましな人生になるかも。この詩集(?)から感じられるのは、「なめきった人生」。