現象の奥へ

『ブルターニュの光と風』展@豊橋市美術館

ブルターニュの光と風』展@豊橋市美術館

おもに19世紀のブルターニュ出身の画家たちの作品を集めた。なかの「有名人」は、ゴーギャンタヒチに経つ前に一時滞在していた。ブルターニュは、地味ながら、それなりの画家たちのメッカだったようだ。荒々しいブルターニュの海岸や、海のなか、嵐、人々の生活が描かれているが、うっとりするような景色はない。常に岩、嵐、厳しい漁生活との戦いだったように見える。ろくな絵の具もなく、技法もいまいち。これは私の勝手な感想であり、絵画史上の事実は知らない。印象的な色は、土色、テラコッタ……私はこの色が嫌いだ(笑)。イタリアとの激しい落差。あー、もう一度、フィレンツェに行きたい! なんてことを思わせる、貧しく、田舎の、絵画でした。しかし、これも人間の通ってきた道。この美術展じたいは、整理されかつ充実していた。ひとつの時代のひとつの土地の、生(なま)の生活を表現していた。あ、ゴーギャンの作品は、A4ぐらいの(笑)、鉛筆画でした。私にも画けると思ったのは、驕りでしょうか(爆)。

 

★★★

なお、この美術館には、三沢厚彦氏の動物たちがおられました。