「十数年前になるか中国(南部)を旅した印象」
私の旅への関心は、ヨーロッパとニューヨークだった。しかし、ひょんなことから中国へ行くことになった。詩人の集団の交流とかそういうものでもなく、個人の観光旅行で。友だちに「ミステリーツアー」に誘われたからだ。「ミステリーツアー」というのは、行き先を知らされずに参加する海外旅行である。旅費が格安。一週間(だったかなー?)ぐらいで、宿泊食事交通費コミコミで30000円ぐらいだった。ほんとうは寸前まで、行き先は知らされないのだが、いっしょに行く予定の、友だちの友だちが、台湾人で日本人と結婚しているので、日本国籍だが、その友だちのアメリカ人を仲間に予定していたが、ビザがいるということで、私に回ってきたのである。それで行き先が中国とわかってしまった(笑)。中国といっても、おもに、杭州、上海などの南部だった。真夏に猛暑の地域への旅行ということが格安の理由のひとつだったかもしれない。
紹興酒の製造工場やお土産もの店などもめぐる。かつて「満州」であった地域をバスで延々と行く。「満州」であったところは、どこまで行っても草っ原で、その広さが体感できた。歴史的なそれらしき跡は、ざっと見たところ、何もない。杭州はヤオハンのデパートなど、近代的なビルが立ち並び、面積は日本などとは比べものにならないほど広いので、ビル群にも道路にも余裕がある。
当時三国城を舞台にした映画が流行っていたので、ディズニーランドのような、「三国城」もあった。その「公園」に行ってトイレに入った時、トイレはたいへん清潔だったが、掃除したてのようで、そこにいた係員(だったかなー?)の一人が、「今日は、共産党の点検があったので、朝から掃除しなければならなかったのよー、やーね!」と言った。どうもこれが、フツーの中国人の本音のようであった。これは、「タカイチってネトウヨみたいでやーね!」という、われわれの感覚と重なる。中国茶などを売る店の店員さんたちは、試飲にも熱心で、みんな流暢な日本語を使い、そこは日本とはちがうなと思った。われわれのツアーのコンダクターも中国人だったが、礼儀正しく、しっかりして、流暢な日本語を話した。そのほか、デパートの店員、スタバの店員なども、みんな日本語は達者で親切で人なつっこかった。
3000年のレキシの中で、一度も民主主義になったことのない国。世界にはさまざまな政治体制の国があるが、現代のように経済が先走ってしまうと、それぞれの体制が、それに合わせて国家を運営しなければならない。それに、ネットのおかげで、情報が庶民レベルで行き渡ってしまうと、それを「制限」しなければならない国もできてくる。中国の人口14億。一党独裁制。習近平対タカイチ。どっちが正しいとか間違っているとか、政治家、学者、役人の見解はさまざまだが、かててくわえて、アメリカは大統領制。いくらタカイチが、トランプのふるまいに追随しても、大統領制の大統領と、議院内閣制の首相では、立場が違ってくる。おまけに、大統領と首相の二つの立場がある国もある──。
私が勝手に思うには、一党独裁の国の長、習近平は、性格悪そうである(笑)。それはプーチンとも共通する。国家としての中国は、どんどん圧力をかけてくる。「気長に説明する」とか言ってるお役人的立場の声も聞くが、私は知らない。まあ、悪口を堂々と言えるだけ、開かれていると思うしかないのかも(笑)。