現象の奥へ

【短編を読む】芥川龍之介「南京の基督」

芥川龍之介南京の基督」(1920)(400字詰め30枚)
 
1,ありそうな寓話であるが、中国少女の娼婦の具体的な描写が興味を引く。エロチックかつ牧歌的、清純かつ猥雑。
2,こういう作品は、今の作家には描けない、描ける力量も教養もないと思われる。描けばまったくちがうものになってしまうであろう。