現象の奥へ

【詩】「エリオットのゲロンチョン」

「エリオットのゲロンチョン」

エリオットに「ゲロンチョン」という詩作品がある。
ずいぶんおもしろい響きの作品だが、
れっきとしたドイツ語だったかな〜の単語で、
老人の意味だったと思う。
と思う、いうのは私も老人で
いろいろなことを忘れているからだ。
サミュエル・ベケットは老人を発明した。
T.S.エリオットは老人を描ききった。
Here I am, an old man in a dry month,
Being read to by a boy, waiting for rain.
ほらこの私は枯れた月の老人で、
少年に読みながら読まれながら、雨を待っているのさ。
そう、エリオットは書く。
角川春樹とその母違い(?)の弟の、
どっちがましな人間なのだろう?
と、私は角川春樹事務所の小説募集要項を見ながら
ふと思った。
今年はもう長編三本書いていて、
ここへ来てわが終活……じゃなかった就活は続く。
ウォーレン・バフェットが財産を築いたのは六十歳を過ぎてからという。
Gerontolo'gie〔gr.geron ,,alt〕(女)老人学:老人医学
gr. →ギリシャ
(独和中辞典(研究社)
枯れた季節の枯れた脳みそによる思考。
Thoughts of a dry brain in a dry season.
by cha(ばいちゃ)。