現象の奥へ

【思い出す映画】『告発の行方』

【思い出す映画】

ジョディー・フォスター主演『告発の行方

ケリー・マクギリスの弁護士が、ジョディー・フォスターを擁護して戦う。ジョディの役は、もともと身持ちのよくない不良の女。ジュークボックスのある店にたむろし、曲をかけては、セクシーなダンスを踊り、男を誘惑している──。そのうち、男たちが調子に乗ってきて、ジョディーを「不合意成性交」へと引きずり込んでいく。何人もの男たちが、ジョディを犯す。ジョディは、自分のことはさておいて、強姦、輪姦されたことを訴える。そんな女にそんな権利あるのか?! 男たちの反論、言い訳である。ジョディは、世間の冷たい視線にもさらされる。
 「まったく身に覚えはありません。戦いまーす」と「反論」したタレントとその所属事務所の初期対応は、この映画の「おおかたの男たち&世間」の見方ではなかったろうか?
 この映画から時代は、何十年も経っている。この時でさえ、問題とされたことが、今なお問題とされている。しかし、「企業倫理」だけは、進歩して、「コンプライアンス」「ガバンナンス」ということが、言われるようになった。
 イェール大だったか。卒業した才媛ジョディ・フォスターが、はすっぱでバカな女を演じて、アカデミー賞取った?
 ついでに思い出すことは、例のタレントが、遊んでいたと言われる博多の街。そこには、いろいろないわく付きの女がたむろしている。市は、不幸な身の上の女の人生の聞き取り役を設けている。ヒマで物好きな主婦が応募する。「ひとの不幸は蜜の味」と「優越感」を求めて参加した女性から聞いたことがある。ほんとうは、そういうことさえ、漏らしてはいけないのだ。たとえ匿名でも。具体的な内容は、あえて伏せておく。世の中には、とても民主主義国家とは思えないようなことが起きている。
 脳科学的には、人間の脳は、人が不幸になっているのを知ると、元気づくらしい(笑)。そういう動きをしていると見えた人々を、Facebookの「友だち」枠から切らしていただいた。Nothing personal だけど。