現象の奥へ

【詩】「ツルゲーネフ」

ツルゲーネフ

1818年に、中央ロシアに生まれた作家です。
家は裕福な地主階級。しかし母親が専制的な性格で、農奴に惨めな生活を強いた。
ツルゲーネフは繊細な自然の美のなかに農奴を描き、
解放運動にも参加した。
ゴーゴリへの追悼文が検閲にひっかかり、
1ヶ月間拘留されたこともある。
進歩的なロシアの若者はドイツに留学した。
夜と音楽!
そんな主題に熱中した。
すばらしい夏の夜を飾る
音楽!
200年前のそんなときの中央ロシアでも
時間がきらきら輝いていた。
光のなかで自然が人の眼を通して、
ひとのこころのように動くのを
描いた。
ナボコフはそのように
ツルゲーネフを評価し、
ロシアの作家のなかでも高い位置に置いている。
人間が人間であった時代。