現象の奥へ

【詩】「Finnegans Wake(フィネガンのお通夜)」

「Finnegans Wake(フィネガンのお通夜)」

riverrun, past Eve and Adam's from swerve of shore to bend of bay, brings us by a commodius vicus of recirculation back to Howth Castle and Environ.
川走る、故イヴとアダムさま、海岸逸れてより湾曲がりへ、コモディウス一族のひとりによって何度も戻ったりしてきたハウス城とそのご近所。
Chat GTPなど案外簡単なプログラムなれどそれを製品化したカイシャっていうかビジネスマンがすごいのかもな。すでにそいつはAIに支配されつつある危機をヒョーメイ。
ジョイスの頃はトーゼンAIひいてはネットもなかったが感じたんだな大昔の洞窟の展示品を見てそれはスペイン北部にあったが名前ど忘れの認知症なかば。記憶よ語れわたしの記憶が覚えていることはおじーちゃんのお通夜みんなが顔に布をかけたおじーちゃんを囲んでいた。みなさい、おじーちゃん、死んじゃったよ、と母が言ったことを今でも覚えている。わたしは近くの保育園の井上先生の家からそこの兄嫁さんによって連れてこられたのだった。みんなで先生の家に遊びに行っていたから。そしてやがて葬式の準備となるがなんとそのおじーちゃんは血のつながったおじーちゃんではなく、おばーちゃんが男がいた方が生活しやすいその時代はそしてシングルマザーなどということばは存在しなかったできればいい男がいいと考えた。しかしよいおじーちゃんで、もうそのひとしかおじーちゃんと思い出すことができなかった。雨その日は雨で井上先生の家と外の土手でじゅうぶん遊んでからおばーちゃんの家に連れていかれたのだった。土間の石油ポンプが目に入ってもしかして呼吸器?と考えたがちがっていたみたい。おばーちゃんちの庭はオープンな感じで目の前が畑その向こうに道その向こうがお墓だった。からお墓は近い。その当時は土葬だった。おそらく土葬も可?おじーちゃんは箱のまま埋葬された。やがてそれは腐りこんもりと山になっていた地面はへこんだ。あ、おじーちゃんが腐っていく、と思った。ヒトダマも飛ぶわけだ。母は何度も見たといっていたが。わたしが人生ではじめて見たお葬式がそれで最高のお葬式でそれ以来三十年くらい経って祖母が亡くなるまでお葬式を見たことはなかった。ええとなんとか宗の仏教であったが、アーメン。R.I.P
ちなみにジョイスはパリにいて十六年ぐらいかけて「Finnegans Wake」を書いた、上に記したように、小文字ではじまり、the で終わっている。