現象の奥へ

【詩】「クロード・レヴィ・ストロースに捧ぐ」

「クロード・レヴィ・ストロースに捧ぐ」

「問題にしたり、論争したりすることが新しいのではない。新しさは文学の世界に最も古くからあるものなのである」(吉田健一
エリオットも同じような趣旨のことを言っている。
おそらく、オクタビオ・パスも。
だからわれわれは、イングランドの記憶の最も遠い
物語、のようなもの、物語、にもならないものに向かう。
ひとがやっと部族なるものに分かれはじめる頃
そこには、殺意と生き延びようとする意志と、
愛のようなものがあった。それで、
われわれ人間は、
長く生きすぎたように思う。
アディユー!
それは、永遠の別れのことば、そして、
南仏なまりでは、
ただの、サイナラ。