映画レビュー
(レビュー 2020年5月1日4時53) 『砂の惑星』(1984年、デヴィッド・リンチ監督、原題『DUNE』) AmazonPrimeレンタル(199円)で見ました。コロナ時代となって、なんかもういっぺん見てみようかな、という作品を見ています。36年前の作品。今から見ても超…
『DUNE/デューン 砂の惑星』(ドゥニ・ヴィルヌーブ監督、2020年 原題『DUNE』) 1984年のリンチの『砂の惑星』も見ているが、なんとなく気になって、去年の5月にも、同作品をAmazonレンタルで見ていた。これは、かなり趣味的な、リンチのテーマ「変態」(笑…
『クーリエ:最高機密の運び屋』(ドミニク・クック監督、2020年、原題『THE COURIER 』 カンバーバッチを初めてスクリーンで見たのは、スパイものの『裏切りのサーカス』だった。そのときは、金髪で、ずいぶん珍しい顔だと思った。あれから、注目され、ブレ…
『ドライブ・マイ・カー』( 濱口竜介監督、2021年、原題『DRIVE MY CAR 』 映画の命は、 1,俳優 2.ショット 3,映画でしか語れないものを見せる 本作は初っぱなから緩んでいて、こりゃ★一個だとすぐに思った。そして、村上春樹の長編小説を何作か読んでい…
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(キャリー・ジョージ・フクナガ監督、2020年、原題『NO TIME TO DIE 』) 「007」は、たとえ紋切り型と言われようと、スタイリッシュで、ユーモアがあり、いつも最新鋭のテクノロジーと世界状況を用意している。これな…
『MINAMATA―ミナマタ―』(アンドリュー・レヴィタス監督、2020年、原題『MINAMATA』) ジョニー・デップが『MINAMATA』のユージン・スミスを演じると知った数年前からずっと待っていた。映画は役者によって100%決定される。ゆえにハリウッドのスターは高額…
『スイング・ステート』(ジョン・スチュワート監督、2020年、原題『IRRESISTIBLE』) まったくどこが「コメディ」なのか、アメリカの選挙の代理戦争のような、参謀しだいのような、日本ではあまりなじみがない……といいたいが、だんだん「それに追いついてく…
『ジャングル・クルーズ』( ジャウマ・コレット=セラ 監督、2020年、原題『JUNGLE CRUISE 』) 冒険してるのは、ウイルスさまだけで、人間の方はとんと。とくに夏は冒険したくなる。冒険を求めて!いざ、映画館へ!が、ま、いま許された冒険である。あのAm…
『光年のかなた』(アラン・タネール監督、1981年、原題『LES ANNEES LUMIERE/LIGHT YEARS AWAY 』 1985年には、アテネ・フランセで特集が組まれたらしい、スイスの作家、アラン・タネールの作品を、ひょんなことから、VHS(笑)で、拝見することとなったが……
『KCIA 南山の部長たち 』(ウ・ミンホ監督、 2020年、原題『THE MAN STANDING NEXT』 観ようと思っていたが、見逃してしまったので、Primeビデオで観た。1979年、朴正熙大統領が、自ら設立した情報機関、アメリカのCIAをまねて、KCIAを作ったが、そ…
『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』(ジョン・クラシンスキー監督、2020年、原題『A QUIET PLACE PART II 』) 前作を見ていたので、もういいかなと思っていたが、キリアン・マーフィーが出演すると知って、がぜん食指が動いた。信頼できる役者が出て…
『ファーザー』(フロリアン・ゼレール監督、2020年、原題『THE FATHER 』) この映画が作られたのは、2019年、おそらくパンデミック騒ぎになる寸前と思われる。すでにして旧世界である。今でこそ、認知症などという病名が大手を振って歩いているが、昔から…
『Mr. ノーバディ』 (イリヤ・ナイシュラー監督、 2021年、原題『NOBODY 』) 「さえない地味な中年男がキレて……」と映画サイトの説明にあるが、それはちょっと違う。そういう方が今の人々の関心を誘いやすいのだろうか? 本編は、初めから、タイトル通りの…
『アメリカン・ユートピア』(スパイク・リー監督、2020年、原題『DAVID BYRNE'S AMERICAN UTOPIA』) 遅ればせながら(というのも、卒論が「オフ・オフ・ブロードウェイ」だったにもかかわらず(笑))、15年ほど前に初めてニューヨークに行って、初めてブ…
『アオラレ』(デリック・ボルテ監督、2020年、原題『UNHINGED 』) スターが演じる凶悪犯……。ルトガー・ハウアーの『ヒッチャー』ではないが、ついこのあいだだと、ドラボルタのストーカー。しかし、このテの映画は、初めから成功しないことはわかっている…
『狼たちの午後』(シドニー・ルメット監督、1975年、原題『DOG DAY AFTERNOON』) ホアキン・フェニックスがなにかのインタビューで、『狼たちの午後』こそ映画らしい映画、こういう映画に出たいと語っていたので、プライム・ヴィデオで観てみた。当時から…
『孤独のススメ』(ディーデリク・エビンゲ監督、 2013年、原題『MATTERHORN』)2016年5月12日 9時38分 なにやら北欧映画風の清潔さ、簡潔さ。おもしろくもない日常を送る孤独な初老の男の前に、「過去と言葉を持たない」(と解説にあった)男が現れ、ひょん…
◎こんな映画を作ってしまうことじたい(今の日本みたいに?)激ヤバ 『ファナティック ハリウッドの熱狂者』(フレッド・ダースト監督、2019年、原題『THE FANATIC』) 役者で観る映画がある。トム・ハンクス、ダイアン・キートン、ジョン・トラボルタ……など…
【昔のレビューをもう一度】『ミッドナイトスワン』 ★祝!「日本アカデミー賞主演男優賞」 『ミッドナイトスワン』(内田英治監督、2020年)──「草薙剛の「引き」の演技がすばらしい」(2020年10月2日)(★★★★★) 労働者の息子がバレエを習い始め才能に開花…
【昔のレビューをもう一度】『Fukushima 50 』(2019) ★この映画の結びで映し出されている名物の桜並木は、今(2021年)は枯れ果てているようです(NHKのドキュメンタリーで見た)。そして、つい最近も大きな地震があり、いまだに原発は稼働されていることが…
『ブラックホーク・ダウン』(リドリー・スコット監督、 2001年、原題『BLACK HAWK DOWN』 20年前にリアルで見た。そう、21世紀に入ったばかりの年で、9月には、「9.11」事件が起きた。本作は、それ以前に撮影されているが、私のなかでいつまでも印…
『また、あなたとブッククラブで』(ビル・ホールダーマン監督、2018年、原題『BOOK CLUB』)(2020/12/18@キノシネマ天神(福岡)) ダイアン・キートン(撮影当時の2018年、72歳)、ジェーン・フォンダ(81歳)、キャンディス・バーゲン(72歳)、メアリー…
『新解釈・三國志 』(福田雄一監督、2020年) (2020/12/11@東宝ソラリア館(福岡)) 中国の歴史といっても、誰も知らない。というのは、1800年前は、実は、「中国」という名前さえなかった。いまでいう中国大陸に、さまざまな民族が興亡し、戦っていただ…
『魔女がいっぱい』(ロバート・ゼメキス監督、2020年、原題『THE WITCHES』) (2020/12/7@ユナイテッドシネマ、キャナルシティ13(博多)) USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)で、デロリアン号に乗ってしまった身としては、ゼメキスと聞けば、と…
(2020/12/2@天神東宝、ソラリアプラザ(福岡)) 『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(外崎春雄監督、2020年) 「無限列車」とあったので、すぐに、『パラサイト』のポン・ジュノ監督の傑作、『スノウピアサー』(2013年)を思い浮かべた。しかし、本作は、…
『フレンチ・コネクション2』(ジョン・フランケンハイマー監督、1975年、原題『FRENCH CONNECTION II』) 『フレンチ・コネクション1』(1971年)は、ウィリアム・フリードキン監督で、ハックマンの主演男優賞をはじめ、監督、作品、編集などでアカデミー賞…
『スタートアップ!』(チェ・ジョンヨル監督、2019年、原題『START-UP』) (2020/11/21@KBCシネマ福岡) 今日(土曜日)も、ほぼ満席に近い感じ。やはり、マ・ドンソク目当てなのだろうか。それほど若い人々でもなかったから。この俳優、『悪人伝』で初め…
2020/11/14@KBCシネマ(福岡) 『フェリーニのアマルコルド』(フェデリコ・フェリーニ、 1974年、原題『AMARCORD』) フェリーニの自伝的作品とよく言われているのに反して、フェリーニ自身は、本編は、彼の作品の中では「最も自伝的要素が少ない作品」であ…
2020/10/24@キノシネマ天神 『ストレイ・ドッグ』(カリン・クサマ監督、 2018年、原題『DESTROYER』) 30年前なら、デ・ニーロあたりが演じたような役を、ニコール・キッドマンが演じる。色は売らない。スカッとするような解決もない。シャーリーズ・セロン…
(2020/10/19@キノシネマ天神) 『博士と狂人』( P・B・シェムラン監督、2018年、原題『THE PROFESSOR AND THE MADMAN』) メル・ギブソンとショーン・ペンが共演と知って、またどんなアクション映画? と思ったが、意外やオックスフォード辞典編纂の物語だ…